20201129

近藤康平 個展「COINCIDENCE」

2020.10.30 - 12.13
近藤康平個展「coincidence」 
@代田橋CHUBBY



大好きなSchroeder-Headzから知って、
ずっと じっくり見たいなあと思っていた、近藤康平さんの作品。
個展を見てきました。



知ったのはいつだったか。


シュローダーを聴き始めてから、お名前は度々見ていたとは思うけど、
実際にどんな絵を描かれるのかを知ったのは
18年の初めにリリースされた「HALSHURA」のジャケットだった。

・・・と思っていたけど、
それよりも一足早い2017年秋のツアーグッズが最初だったみたい。








インスタをさら〜っと見ている限りでは青の世界に目を奪われていたのだけど、
やはり、青が素敵だった。
空気が澄んでいそう。見つめていたら、吸い込まれそうな青。


あとは、なんといっても、空。

実際に見ているときに惹かれたのは青だけど、
日時が経ってから ふと、素敵だったなあ、って思い浮かぶのは、空。


もっと青い作品ばかりなのかと思っていたけど、
個展会場に入っての第一印象は「思っていたよりもカラフル?!」。
単体で見たらなかなか結構キツめのピンクなんかもあり。
ていうか、
最初はピンクの川が気になってしまったんだけど
それよりもその奥の空・・・!ってなった。





好きだなあって思った作品を挙げるとキリがないけど、
特に印象深い作品は、

《in the air》
手前になにかあって、それで奥に空があって、っていう作品が多かったけど、
これは本当に空だけの作品。
いろんな色が混ざり合っていて、上手く伝えられないのだけど。
現実には有り得ないような空だけど、見たことあるような気もするし 見てみたい。


《柔らかく響く色と音》
これがダントツ好き。
具体的にどこが、と問われても、答えられないけど。
これもまた、見たことあるような、ないような景色。
どんな場面なんだろう。わからないけど、好きです。

上段左《in the air》、下段《柔らかく響く色と音》



他にも。

ペンギンが、向かい合って座っていたり、
波に乗っていたり(←ソファの上にすぐある、柔らかく響く色と音 の左横の作品)と、
人間みたいに生活していてクスっとなったり。





下の写真の真ん中のシリーズ(タイトル忘れた)は
色合いもそうだし、絵の具がぽこぽこしていて可愛かったり。






近藤さんが在廊されていたので、お話しもできた。

好きです、と言っておきながら、
気の利いたことが聞けずで大変恐縮だったのですが。。

29歳から絵を書き始めた、っていうのは近藤さんご自身が
SNSなどで何度も書かれているけど、そのことをお聞きしたら、
「何歳になっても遅いってことはない」っていうようなことをおっしゃっていて、
は〜〜〜〜(感嘆のため息)となりましたね。


描き始めたのはオトナになってからかもしれないけど、
それまでの 勉強や研究で得た知見や、
日々の生活や、お仕事で培われた感覚だとか、
そういうのが現れてるんだろうなあと思った。
それまでがあってからこそ。

そして、ものすごく努力もされてるんだろうなあ。
すごいしか言えないけど、すごい。



作品の中に、なぜ鹿(カリブー)が多いのかというと、
写真家の星野道夫さんの世界がお好きだそう。

星野道夫さん。
白クマの絵本(絵じゃなくて写真だけど)のイメージがあったんだけど、
4年前の展覧会のサイトのトップの写真がまさにカリブーだった。素敵。

没後20年 特別展 星野道夫の旅



近藤さんだけでなく、会場オーナーの高木さんも色々お話ししてくださった。
あの方は一体何者・・・?って思った。笑

作品の並べる順番や飾り方は高木さんが行っているそう。
室内に小屋?があったんだけど、これも高木さんが一人で組み立てたんだって。

近藤さん曰く、「描くまでが僕のしごと」と。

一部作品は額装もされていてとても素敵だったんだけど
それもまた別の方(お名前伺ったんだけど失念)が手がけられたそう。

で。
まじで高木さん何者なんだ?!と思っていたけど、
後日、こちらのnoteを読んで色々解決。


上原ひろみさんが、自分とピアノと調律師の関係をF1に例えて話されていたことがあって。
自身がドライバー、ピアノが車。調律師はそのエンジニア。
互いになくてはならない存在。信頼し合っている。覚悟がある。

そんな関係を思い出しました。


さっきの高木さんについて書かれたnoteにもあるけど、

「絵を買うっていう文化を広げること」
「絵を気軽に楽しんでもらうこと」
「絵を媒介に素晴らしい人と人のコミュニケーションを作っていくこと」

の一つ目。

だから値段付けも最初は本当に本当に低く低く設定した。まず絵を選んで家に持って帰ってもらうという経験を楽しんでもらうこと。そのハードルを限りなく低くすること。そんなことを考えての値段付けだった。


当時の値段はわからないけど、今の値段も、正直、安すぎるのでは、と思った…。
え、原画ですよね…?って。
一番小さいサイズのものなんかは、わたし(地方のしがない事務職)ですら、
ちょっと悩むかもしれないけど、買える価格だった。

と言いながら買わなかったんだけど。。

こんなに素敵な作品を、毎日眺められたらどれだけ幸せだろう、と想像してみたけど
絵を飾れるほど素敵なお部屋ではないのでね…。
わたしの元に来て輝かなかったらそれこそ作品にも近藤さんにも申し訳ない。。
(でもすごく迷った。)

個展が始まってわりとすぐのタイミングで行ったけど、
売約済になっているものが結構あった。
既に一つ目は達成してるんじゃなかろうか。


幸せな時間だったな。しばらく、ふわふわした気持ちだった。
もうすぐ画集が届くはずなので、楽しみ!

そして、シュローダーがとっても聴きたくなった〜!
その直後にタイミングよくブルーノートの配信や
ピアノ日記のリリースがあって嬉しい。

早くライブにも気兼ねなく行けるような日々に戻れますように。

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